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ハーダンガーとは?

ハーダンガー(英: Hardanger、ふりがな: はーだんがー)は、ノルウェーの伝統的な刺繍技法の一つで、繊細で幾何学的なデザインが特徴です。この技法は、オープンワークと呼ばれる部分的に糸を切り取り、透かし模様を作り出す技術を用います。ハーダンガーは、白い布と白い糸を使用することが多く、エレガントで洗練された作品を生み出します。

ハーダンガーの基本技法

ハーダンガー刺繍は、一般的にアイーダ布やリネン布を使用します。刺繍を始める前に、布地の目を数えてデザインを正確に配置することが重要です。まず、糸を使ってブロックステッチを行い、デザインの枠組みを作ります。その後、特定の部分の糸を切り取り、バー(残った糸を束ねて作るバー状の部分)やフィリングステッチで装飾します。切り取った部分には透かし模様が現れ、複雑で美しいデザインが完成します。

ハーダンガーの応用

ハーダンガー刺繍は、テーブルクロス、ナプキン、ドイリー、カーテン、衣服など、さまざまなアイテムに応用されています。その繊細な模様とエレガントなスタイルは、インテリア装飾や贈り物にも最適です。現代では、伝統的な白糸に加え、カラフルな糸を使用して個性的なデザインを作ることも増えています。

ハーダンガーの歴史と文化

ハーダンガー刺繍の起源は、中世ヨーロッパにさかのぼります。特にノルウェー西部のハーダンガー地方で発展し、その名が付けられました。元々は教会の装飾や衣服に用いられていましたが、次第に家庭内の装飾品として広まりました。19世紀から20世紀初頭にかけて、ハーダンガー刺繍はノルウェーの女性たちの間で人気となり、多くの家庭で技術が受け継がれました。

ハーダンガーの学び方とコツ

ハーダンガー刺繍を学ぶには、基本的な刺繍技法を理解し、布地の目を正確に数えるスキルが求められます。初めて取り組む場合は、簡単なデザインから始めると良いでしょう。重要なコツは、糸の引き加減を均一に保つことと、切り取り作業を慎重に行うことです。誤って糸を切りすぎないように注意し、正確にバーを作ることで、美しい透かし模様が完成します。

ハーダンガー刺繍は、その美しさと技術的な挑戦が魅力です。練習を重ねることで、ますます複雑で見事なデザインを作り出すことができるでしょう。



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